猟奇的日常~妖美(よみ)

音楽=人生そのもの!他にオーディオ、映画、読書、食べ歩きを趣味としています。よく出没しているのは「銀座&日本橋」を中心に、上野、浅草、池袋、千葉‥‥といった所。

かつての怪しげな町の思い出

多忙な今年度。どう考えても昨年度までとは忙しさが桁違い。
その証拠に、昨年度までは時折遊びに行ってた場所に、今年度はほとんど行けておりません。
池袋、千葉、船橋ららぽーと、西新井‥‥等の自分の「遊び場」に最後に行ったのはいつだ?

現在でも辛うじてキープしているのは銀座&日本橋、上野、浅草。
しかし「出没頻度」に関しては昨年度までを下回っていると思いますし、足を運んでもこれまでのようにのんびりと楽しむ事は出来なくなっている気がします。

一番の原因は「忙しくて時間的余裕がない」という事なんでしょうが、たぶんそれだけではありませんね。
常に何らかの〆切に追われた状態にあるため、自分の心に「気持ちの余裕」が無いんだと思います。
だから休日とか退勤後も「何かに追い立てられているような」気分がしてばかり。
これではのんびり出来ませんな。

ところで一昨日の日曜に不忍池の辺りをちょいと歩いたのですね。
この時は不忍池そのものが目的ではなかったため、「素通り」するような感じで通り過ぎたんですが、「上野界隈でのんびり過ごしたいなぁ‥‥」と痛感しました。

上野とか浅草って自分的にはすごく好きな街で、実はこの街との付き合いって随分と長いんですよね。
昔からちょこちょことは行っていたのですが、浅草に本格的に頻繁に行くようになったのは1985年から。
最近は浅草もすっかり垢抜けた街になってしまいましたけど、当時はまだジャンクな雰囲気がかなり残っておりましてね。
ていうか、当時の浅草って、失礼ながら「かなり廃れた街」だったんですよ。
そこが自分的には魅力だったのですが、少なくとも若者が好き好んで来るような街ではなかった。
だって当時は飲み屋と場外馬券売り場で保っていたような街でしたからね。
街中をウロウロしていても、見掛けるのは飲み屋とか場外馬券売り場を目指してやってくるオジサンばかり。

また結構「危ない街」でもありまして(笑)、裏通りの怪しげな喫茶店に入ると組関係者が大勢タムロしていたり、旧六区の辺りを昼間から歩いているとパンチパ-マのオジサンが寄って来て、「お兄さん、仕事探してんの?」と声かけてきたり(笑)。

今ではすっかり綺麗になってしまいましたけど、遊園地「花やしき」の裏手にはゴチャゴチャした怪しげな旅館やホテルが密集しており、その薄暗い通りを歩いていると怪しげな女性が声をかけてくる。
その女性も、どう見ても60歳過ぎくらいなんですよ(笑)。

そして近くにドヤ街の山谷地区があることも関係してか、浮浪者も数多く見かけましたね。

また、あちこちにアダルト関係のショップがありましてね。
「大人のおもちゃ」という看板を掲げた店とか、大量のエロ本を「これでもか!」的に揃えている恐ろしく密度の濃い本屋があったり。
例えばエロ本の品揃えに関しては、当時都内でも屈指であっただろう「K」という本屋さんがありました。
初めて店の前を通った時のこと。
ちょっとバラックがかった古~い建て付けの個人経営の本屋が目に入った。
普段なら到底「入ってみよう」なんて気は起きないんですが、しかしそんなタイプの店にもかかわらず、何やら店内は客で混み合っているわけです。
しかも男性客ばかり。
はて?‥‥と思って入ってみたら、店内にはエロ本がびっしり。
狭い店内に、ラッシュ時の電車レベルの人口密度でひしめきながら、男性客達がエロ本を食い入るように立ち読みしてるわけです。
あれは一種異様な光景でしたね。

また、「こちらには何があるのかな?」なんて裏通りを延々と歩いていたところ、それまでの廃れた街並みから一転して、広大で華やかな一画が突如として目の前に現われたわけです。
な、な、なんだ、ここ?‥‥と、当時の自分は驚いたわけですが、これがあの有名な吉原ソ-プ街だったわけです。

その他、この街にはホモの男性達御用達のサウナやホテルも多々ありますよね。

まあ、そんな事だけが「売り」の街ですから、これでは若者なんかが集まってくるはずもない。
そこで浅草側としては「これではいかん!もっと若者を呼ばなくては!」という事で、ビュ-ホテルとかショッピングセンタ―の「ROX」なんかが作られました。
確か「ROX」がオ-プンしたのが1986年の9月だったと記憶しています。

これにてすぐに「若者が大挙押し寄せてくる街」に変わったわけではありませんけど、それから二十年くらいの間に若者向けの飲食店がどんどん増えていき、更に遊園地「花やしき」なんかも随分とリニュ-アルしていき、今では若者が当たり前のようにやって来る街になりましたね。

ちなみに「花やしき」って、昔は入場料無料だったんですよ。
知ってました?
入場券無料って事は「出たり入ったりが自由だった」って事ですし、「ひょひょいと入って、ジェットコ-スタ-に一回乗っただけで出てくる」なんて遊び方も可能だった‥‥って事です。

というわけで長々とした文になりましたけど、昔の懐かしい浅草について書き綴ってみました。

上野との付き合いはもっと古くて1981年頃からだったんですが、ここも浅草と同系統の街。
一点違うのは、浅草みたいに「巨大ソ-プ街が隣接している」わけではないことですが、しかし当時の上野はその代わりに「ピンサロのメッカ」みたいな街でしたからね。
まあ、似たようなもんだ。
ホモ専用のスナックとかも大量にありますし、まあ、この二つは兄弟みたいな街‥‥って印象が自分にはあります。

自分的には昔のようなジャンクな上野や浅草の方が好きなんですけど、もはや無いものねだりをしても仕方ありません。
今年の夏は、せいぜい上野&浅草で楽しみたく思っていますけどね。


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